解決事例79
事故による脳出血等の傷病について、自賠責保険で因果関係が認められ、後遺障害5級に該当し、自賠責保険金を獲得した事例
事故態様① | 車対車 |
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事故態様② | 追突 |
事例の特徴 | 示談交渉 |
争点 | 後遺障害慰謝料 |
属性 | 栃木県・20代女性・パート |
症例・受傷部位 | 頭 |
後遺障害等級・死亡事故 | 5級 |
保険会社名 | 全国労働者共済生活協同組合連合会 |
弁護士費用特約あり・なし | あり |
保険会社提示額 | 最終示談金額 | 増加額 |
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1694万円 | 1694万円 |
交通事故の状況
被害者様が赤信号で停車していたところ、後方から相手方に追突された事故に遭われました。事故の直後、被害者様は現場に到着した警察の事情聴取に応じていましたが、突然頭痛に襲われ、意識不明になり、救急搬送されました。
脳出血等が見つかり、手術後は記憶や発話が困難になる高次脳機能障害が後遺症として残ってしまいました。ところが、救急搬送先の医師が事故との因果関係は認められないと診断したため、相手方保険会社からは治療費等の支払いを一切しないと主張していました。
看病されていた被害者様のお母様から、相手方保険会社の治療費等の対応にご不満を持たれており、交通事故に強い当事務所の弁護士にご依頼いただくこととなりました。
ご依頼内容
因果関係を立証することが困難な状況ではありましたが、担当弁護士は一連の経過を踏まえて、まずは自賠責保険への被害者請求を行い、因果関係が認められれば、保険金が支払われる可能性が高くなるのではないかと考えました。
そのため、術後に被害者様を担当していた医師へ連絡をとり、事故による影響について改めて診断していただきたい旨ご依頼しました。担当弁護士と後遺障害専門スタッフが病院に出向いて、医師に因果関係を確認したところ、事故やその後の現場検証等で精神的負担がかかってもおかしくない状況であり、そのことが脳出血等の間接的な誘因となった可能性があるとの診断がされ、後遺障害診断書を作成していただくことができました。
対応内容
医師の診断をもとに自賠責保険へ被害者請求を行ったところ、無事に事故との因果関係が認定され、後遺障害5級に該当し、自賠責保険金が支払われました。
自賠責の認定をもって、相手方保険会社との示談交渉に移りましたが、相手方保険会社としては、初診の医師の診断等を踏まえると賠償は行えないとの主張でした。
担当弁護士は訴訟も視野に入れましたが、被害者様としてはこれ以上争うことへの負担や多額の賠償金を受け取ることは望んでいないとのご意向により、被害者様のお気持ちを優先して示談交渉を終了することにしました。
被害者様にとって少しでも適正な補償を受けられるように、救済に力を尽くすことができた事案でした。