流れ > 等級認定 | 宇都宮交通事故弁護士

宇都宮の交通事故弁護士による
後遺障害サポート

弁護士法人 宇都宮東法律事務所

0120-624-025 受付時間:平日 9:0019:00 対面・Web面談 24時間受付中
LINEで無料診断

相談料0円・着手金0円・弁護士費用特約ご利用可

等級認定までの流れと
認定、被害者請求の違い

監修:弁護士 伊藤一星(弁護士法人宇都宮東法律事務所)
所属:栃木県弁護士会(登録番号:49525)
2020.8.26(最終更新日:2020.12.21)

後遺障害の等級認定とは、被害者の心身に残った後遺障害が、国土交通省の「自動車損害賠償保障法施行令別表」で定められている基準のどのレベルにあたるのかを認定してもらうことを指します。1級~14級に分けられており、1級がもっとも重い症状で、後遺障害慰謝料の金額も高額になります。

この認定の流れについて解説していきます。

後遺障害の等級認定までの流れ

基本的な流れは以下になります。

■STEP1

事故の怪我などの治療やリハビリをし、これ以上よくならない状態となったら、「症状固定」となり、医師に「後遺障害診断書」を書いてもらいます。これが後遺障害認定へむけたスタートとなります。

■STEP2

被害者から、加害者側の任意保険会社へ後遺障害診断書を提出します。

このとき、「事前認定」と「被害者請求」の2つの方法があります。

■STEP3

後遺障害診断書と関係書類が、保険会社から自賠責損害調査事務所へ届けられます。

自賠責損害調査事務所とは、自賠責保険の損害調査を行うところで、損害保険料率算出機構の機関のひとつです。事故発生の状況や支払いの的確性、損害額などを中立な立場で調査します。

■STEP4

自賠責損害調査事務所で提出された書類を精査し、等級が決定されます。

■STEP5

等級認定の結果が、自賠責損害調査事務所から保険会社へ通知されます。

■STEP6

保険会社から被害者へ、結果が通知されます。

ここで出された結果に不服があるときは、異議申し立ての手続きを行います。一度示談が成立してしまうと、その内容を覆すことはできませんので、不満がある場合は絶対にサインをしないようにしてください。

認定決定までの期間はどれくらい?

保険会社へ書類を送付してから結果が通知されるまで、およそ1か月半から2か月かかります。ただし、内容によっては1か月程度で決定されるケースや、3~4か月かかるケースもあります。

事前認定と被害者請求はどう違う?

等級認定の書類を揃える方法には、「事前認定」と「被害者請求」の2種類あります。この違いは、認定される等級の違いや請求できる損害賠償金額の差となります。

1級1号神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
1級2号胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

どちらのケースでも、等級認定してもらうために必要な後遺障害診断書と経過を示す医療記録、診療報酬明細書などの提出が必要な点は同じです。

事前認定では、後遺障害診断書を加害者側の任意保険会社に提出するだけでよく、それ以降、必要書類や画像などを集めて提出してくれるのは任意保険会社となります。つまり、手間がかかりません。

一方、被害者請求は、自分で必要書式を取り寄せて申請書類を作成し、事故の状況を説明する書類や症状が分かる画像などを医療機関から集め、提出しなければなりませんので、圧倒的に手間がかかります。

しかし、任意保険会社に一任する事前認定の場合、弁護士がチェックして加害者請求をしたときの後遺障害慰謝料に比べて低額であることが多くなります。つまり、本来請求できるはずの金額を請求できないと言うことです。

等級が同じでも、もらえる後遺障害慰謝料にこれだけの差があります!
後遺障害等級12級の場合
事前認定であれば、任意保険基準 100万円
加害者請求であれば、弁護士基準 290万円

なぜ、後遺障害慰謝料に違いがでるのか?

なぜ、事前認定と被害者請求で、後遺障害慰謝料に違いが起こるのでしょうか?

事前認定は、加害者側の保険会社が機械的に申請を代行するだけで、診断書の内容に不備があっても指摘することはありません。また、できるだけ少ない示談金で済ませようとしていることもあります。

そのため、「さらに高い後遺障害等級になる可能性があるので、この検査を受けておきましょう」「後遺障害が認められるために、この医療情報を準備したほうがよいですよ」といったアドバイスは期待できません。

ところが、後遺障害は痛みやしびれなど目にみえない症状も多く、等級認定のための調査で症状の実態が伝わりづらくなっています。そのため、被害者が後遺障害だと感じていても、実際には認定されない可能性が高くなるのです。

実際、認定される可能性があったのに認定されなかったものの多くは、資料不足によることが多いと言われています。つまり、後遺障害等級認定には、どのような検査を受け、医療情報を揃え、提出するかが非常に重要と言うことです。

どのような書類を準備すれば後遺障害として認められるかは、経験のある弁護士が提出前にチェックし、足りない検査があれば実施してもらい、資料化する必要があるというわけです。

被害者請求なら、慰謝料を先に受け取ることが可能

事前認定の場合、後遺障害慰謝料は示談成立後に一括して支払われます。

一方、被害者請求では、後遺障害等級が決まった時点で自賠責保険の限度額分については、先払いを受けることができます。

少しでも早く後遺障害慰謝料を受け取りたい方は、事前認定よりも被害者請求の方が適しています。

自賠責保険の限度額

傷害による損害120万円
後遺障害による損害1級 3,000万円〜14級75万円
死亡による損害3,000万円

不利にならないことが分かっても、被害者請求を自分ですることに不安を抱える方がいらっしゃいます。資料の収集と提出など被害者側で行う必要がありますが、弁護士へ依頼すれば面倒な作業は代行できます。また、さらに高い等級になれる可能性など、細かなチェックが可能です。ぜひ、損害賠償請求は経験豊富な弁護士にご依頼ください。