解決事例39
異議申立で非該当から13級 併合9級に認定された事例
事故態様 | 正面衝突 |
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事例の特徴 | 訴訟 | 争点 | 後遺障害慰謝料 |
属性 | 栃木県・40代男性・会社員 |
症例・受傷部位 | 脛骨・小腸 |
後遺障害等級・死亡事故 | 9級 |
保険会社名 | 無保険 |
弁護士費用特約あり・なし | なし |
保険会社提示額 | 最終示談金額 | 増加額 |
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3374万円 |
交通事故の状況
依頼者様は道路を自動車で直進中、加害車両がカーブに差し掛かったところでセンターラインを超えて依頼者様の自動車に接触し、事故に遭われました。
2か月ほど入院され外傷性腸管損傷、右脛骨骨幹部開放骨折と診断され、小腸は1mほどを切除する手術を受けられました。
事故後、相手方が任意保険に加入していなかったことが判明し、依頼者様が加入していらっしゃった人身傷害保険を使用していました。
ご依頼内容
当事務所にご依頼される前に、相手方との交渉を別の法律事務所にご依頼されていたとのことでしたが、対応に不安を覚え、法律事務所を変更しようと思い立ち、インターネットで当事務所のホームページを見つけ、ご連絡をいただきました。
事故より1年半ほど経ち、人身傷害保険を対応している保険会社より治療費対応を終了する旨を告げられたタイミングでした。
依頼者様はまだ身体にお痛みが残っている状況だったため、ご通院を継続され、事故から3年経ったところで症状固定とし、後遺障害を申請することになりました。
対応内容と成果
病院の2つの科に通院されていたため、後遺障害スタッフが2度同行し、後遺障害診断書を適切にご記入いただけるようサポートいたしました。
1回目の後遺障害申請では、右脛骨が10級と判断されましたが、腸管は非該当と言う結果でした。切除した小腸の長さ、残された長さは確かに後遺障害該当の基準には足りておりませんでした。しかし、依頼者様は小腸の損傷により事故から3年以上経過してもなお身体に不具合が生じており、後遺障害認定を受けるべきと弁護士は考え、異議申立をすることになりました。小腸切除により消化吸収が完全でなくなってしまい、慢性下痢症にお困りのことや、事故後に体重の減少などを意見書にまとめ申請書類と併せて提出しました。
結果腸管損傷においても13級の認定を受けることができ、結果として併合9級の後遺障害が認定されました。
その後、人身傷害保険から保険金を受け取りましたが、その額は裁判基準には程遠い金額のため、加害者と、加害車両の所有者に対し、提訴することになりました。
訴訟の結果、依頼者様は満額の回収が得られ、大変ご満足いただくことができました。
人傷対応の事案でしたが、当事務所が介入することで適切な等級が獲得できたことは依頼者様のお役にたてて光栄でした。
総括・コメント
本件では、事前認定では認定されなかった下肢短縮障害の後遺障害が、被害者請求により認定を受けられました。保険会社任せでは、適切な後遺障害が認定されないことも多いため、被害者請求により適切な立証を行うことの重要性が分かります。